M字ハゲにプロペシアやミノキシジルが効かないってホント!?

AGA(男性型脱毛症)の特徴的な症状は、
- 前頭部(M字部分)、生え際の後退
- 頭頂部の薄毛化
- その両方
と言われています。
こういったAGAの症状は病院でのプロペシアやミノキシジルといった薬を使ったAGA治療で改善することができますが、ネットなどで昔から言われる噂があります。
- M字部分にプロペシアやミノキシジルは効かない
- M字部分は治らない
- M字部分は生えない
AGA治療薬だけでなく、育毛剤などでもよく言われます。
頭頂部はいいけど、M字は効きにくい…。
とか。
実際に育毛剤愛用者の方に話を聞いても、実感として、M字部分は効果が出にくいって感じている人は多い気がします。M字ってだけで何だか特別扱いなんですよね。M字ハゲに特化したM字専用育毛剤とかもあるくらいですし…。
本当のところはどうなのでしょうか?よくわからないことは専門家に聞けってことでAGA治療の専門医に聞いてきました。
結論から言うと、
半分正解って感じ。
正しくは、誰でも無条件にM字部分が生えにくいってわけじゃないみたいです。どうしたらM字部分が改善するかなどの対策方法も聞いてきました。
何でM字は治らないとか、効果が出ないとか言われるの?
AGA治療を専門に行っている病院の医師にM字部分が生えにくいのは本当か?真相を伺ってきました。ドクターの説明をご紹介する前に、前提としてAGA(男性型脱毛症)はどんな薄毛で、AGA治療はどんな治療かというのを知っておく必要があるのでご説明します。知っている人は飛ばしてくださいね。
AGA(男性型脱毛症)とはどんな薄毛か?

AGA(男性型脱毛症)は、毛髪の寿命が極端に短くなる脱毛症のことをさします。もっと詳しく説明すると、毛髪のヘアサイクルが乱れることによっておこる脱毛症です。
ヘアサイクル(毛周期)とは「生えて(成長期)、抜けて(退行期)、休んで(休止期)、また生えて(再び成長期)」という毛髪の成長サイクルのこと。男性の場合大体2年~6年ほどかけて1サイクル回ります。
人間のヘアサイクルは、本来の正常な状態であれば短くても約80年くらいは回り続けると言われています。つまり、余裕で人間の一生をカバーできるくらいの寿命があるというわけです。
AGAとは、男性ホルモンの影響でヘアサイクルが異常をきたし、極端にヘアサイクルの周期が短くなる症状をさします。ヘアサイクルが短くなると、本来約80年は回り続けられるはずのサイクルがどんどん短くなります。毛根の再生回数には限度があるので、回転し尽くしたら最終的には寿命を向かえ生え変わることができなくなってしまい、それが薄毛につながっていきます。
AGA治療とは、乱れたヘアサイクルを元に戻してあげる治療


AGA治療は、正常なヘアサイクルを取り戻し、ヘアサイクルが短くなるのを抑え、毛髪本来の発毛力を取り戻すための治療です。毛根が存在しないところに髪を生やすわけではなく、現存している毛根の本来のポテンシャルを引き出し薄毛を改善する治療というわけです。
つまり、ヘアサイクルの寿命が尽きて、すでに毛根がなくなってしまった部位には効果がありません。ゆえに、AGA治療はヘアサイクルの寿命が尽きてしまう前にやった方が効果が出やすいと言われます。進行した薄毛の効果が出にくいのも同じ理由です。
以上をふまえた上でドクターのお話を聞いてください。
AGA専門医にM字ハゲのプロペシア・ミノキシジルの効果について聞いてみました。
- リッチヘア室長
M字部分の薄毛にはプロペシアやミノキシジルは効かないとか効き目が弱いとか言う噂がありますけど、本当ですか?
M字部分は頭頂部などに比べてもともと血流が悪い場所で血行促進効果が薄かったり、薬の成分が浸透しにくいといったことが理由のようですけど。
- AGA専門医
M字部分だったら誰しも生えにくいというわけではありません。効果が出る、出ないの難易度は、薄毛の箇所ではなく、薄毛の症状によります。
単純に生え際の方が薄くなりやすく、薄くなってから時間が経ちやすいので、他の部位に比べて効果が出にくいと感じるだけです。
- リッチヘア室長
薄毛の箇所じゃなくて、薄毛の進行具合によるってことですか?じゃあ、頭頂部から薄毛化した人は頭頂部の方が生えにくいってことになりますけど…。
- AGA専門医
治療を開始するタイミングによってはそうですね。
M字部分も頭頂部も毛根のポテンシャルが残っている状態であれば効果が出やすく、残っていなければ効果が出にくいというわけです。
AGAは頭頂部のつむじ部分から薄くなるパターンと、M字部分などの生え際から薄くなるパターン。もしくはその両方がいっぺんに薄くなるパターンが特徴としてありますが、統計的には生え際M字部分から薄くなる人が一番多いと言われています。つまり、薄毛に悩み始めた段階ではすでに生え際の方が重症化していることが多いというわけです。
その場合、治療や何かしらの対策を行う段階のときには、すでに他の部位よりも薄毛が進行している状態ですから、プロペシアやミノキシジルがどうこうではなく、どんな治療をしても他の部分よりは効果が出にくいということになります。
- リッチヘア室長
薄くなってからどれくらいの期間が経っているかが大事ってことですね。
ということは、M字部分に特化した薄毛改善方法って特にないってことですか?
- AGA専門医
そうですね。毛根が生きていれば、M字部分であっても通常のプロペシアやミノキシジルの治療で十分効果が出ます。
M字部分であれ、頭頂部であれ、薄毛や抜け毛が気になったらなるべく早く治療を開始することが大切というわけです。
M字が生えにくいわけじゃない。早めの治療が重要。
ドクターの話を聞く限り、M字がどうこうって話じゃないみたいですね。結局は薄毛の進行具合によるということです。
毛根が寿命を迎えてしまった部分はツルツルになります。俗にいうツルッパゲってやつです。かなり薄毛が進行したツルッパゲの人は毛根が死滅している可能性が高い。そうなってくると、プロペシアやミノキシジルといったAGA治療薬での改善は難しいのが現状です。今現在(2018年)そういったツルッパゲにも効果的なのは、植毛だけと言われています。
あとは、細胞を培養・移植して毛根自体を増やす毛髪再生医療の実用化を待たなければなりません。
M字部分に限って言えば、おでことつながっているからどこからが本来髪があるべき部分かという判断も難しい。生まれつきおでこが広い人もいますからね。ツルツルの箇所が生えにくいとすれば、おでこ部分はツルツルですからおでこが広い人は、治療しても広いままの可能性もあるわけです。
ただ、あきらめる必要はないと思います。AGA治療している患者さんを見ていると、本来髪の毛が生えていないツルツルのおでこ部分や鬢の部分などから生えて、おでこが前進して額が狭くなる人がいたりしますから。治療してみたら、眠った毛根がまだまだ残っていたということでしょうね。
自己判断せずに、気になったら病院の無料カウンセリングで相談することをオススメします。